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[あと10年もたない](2002年12月22日(日))
そう。アニメションを教える大学は増えたし、演出家を志す人も多い。それからゲーム界を含めたコンピューター・アニメーションへ向かう若者たちも。危機的なのは、手描きの仕事をするアニメーターの志望者が激減していることである。絵心がある人にとってパソコンは作品をひとりででも完成させられてしまう得難い道具であり、それは個人の作家性を伸ばし、それはそれでとても良いことだと思う。
中央省庁や各自治体のアニメーション産業への注目度は、最近と見に高まったいるが、同時に未来は黄昏色に包まれ始めている。
この間、二十代の中堅どころのアニメーターがボヤいていたが、自分と同世代の同業者がいない、少なくとも自分が最初に入ったプロダクションに同期生はいなかった、というのだ。
人の手が描き出す一画一画の線が、いつの間にか巨大な世界を表現している。そうしたことに魅力を感じてもらえる存在のさらなる出現を願って、『アリーテ姫』をそうした若者たちに捧げたい、と本気で思う。この作品はアニメーター賛歌でもあるのだ。
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