CoolNote
戻る

[花](2002年12月20日(金))
 考証の話。
 バラの花、アフリカ渡来の「スプレンディフォラ」という品種名は原作にも登場する。写真で見たが、スカーレット一色のいかにも「薔薇」という感じの花だ。問題は、これも先の「マッチ」と同じで、中世にはなかったものだということだ。多分、原作者の好きなバラなのだろうと思う。これを台詞から切り落とすことも出来た。だが、あえて残した。理由としては、原作と原作を愛好する人に向けた敬意、というあたりだと思っていただいてよい。ということで、画面に登場するのもほぼスプレンディフォラになっている。
 中世ヨーロッパに実在したバラは、まだひとえ咲きでほとんど白系である。日本でも野山へ出かけると、たまに野ばらに出会うが、あんな感じ。棘はあっても結構可憐なのである。
 そういうところまで調べておいて、切り落としたことは結構たくさんある。画面作りの造形性がものをいうことが多い。


戻る
Cool Note -i v4.5 CoolandCool