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[特別寄稿 『アリーテ姫・メイキング』のメ](2003年01月13日(月))
 DVD を制作されたイマジカの西さんから、特典映像メイキングのさらにそのまたメイキングの記事をご寄稿いただきました。
2回に分けて掲載いたします。

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 最初の打ち合わせが8月末で、実際に作り上げるまでの約2ヶ月間は試行錯誤の連続でした。

 最初に取り掛かったのは”CUT367の群集パレード”でして、アニメーションされた映像をそれぞれのブロックに見せるところまでは比較的容易に行えたのですが、どうしていいのか途方にくれたのは大量な原画/動画でした。勿論、それはこちらが素材として欲しいとお願いしていたことでもあるのですが・・・。
 ダンボールで送られてきた絵コンテ、レイアウト、原画、修正原画、動画、背景を見れば見るほど、スタッフの方々による並々ならぬ、一枚一枚に対する仕事ぶりに感嘆せざるを得ませんでした。

 映画はスタッフの努力や苦労は基本的に出すものではありませんが、その一瞬のカットは実はこれぐれいの手間隙をかけたシーンだということを、特典映像で少しでも見せることができたらと思いました。

 ちょっと話がそれてしまって申し訳ありませんが、私自身、学生の時にアニメに狂っていた時、エンディングのスタッフリストを見ては、このシーンの原画アニメーターは誰とかいうところに注目していました。ちょうど熱中していた80年代は、個性をもったアニメーターの方々が台頭していた頃で、愛読していたアニメージュでよく特集が組まれていたことが思い出されます。
 そんな頃に、徳間書店から発行されたロマンアルバムの「風の谷のナウシカ」にて各シーンをアニメーター毎に解説するページがありました。私としてはとても楽しめたのですが、それを見た宮崎監督が、映画というものはアニメーターだけで作っているものではないので、このページは間違いであると仰られて、その謝罪文がアニメージュに載った事がありました。ちょっと詳細はうろ覚えで申し訳ありませんが。その時は実感が沸きませんでしたが、今回このメイキングを作らせていただくときに思い出したのはこの事でした。均等にすべてのプロセスを見せる事は難しいと思ったのですが、なるべく12カットのメイキングが全て原画だけを中心に偏らないようにしようと心がけたのは確かです。

(つづく)

株式会社IMAGICA
映画本部DVD製作部
オーサリンググループ
西正徳


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