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[一冊の本](2001年08月21日(火))
 キネ旬の取材でお目にかかったライターの氷川竜介さんが、そのときのインタビューをカットされた部分も全文含めて、個人誌として出版されるという。というか、夏コミで販売されたらしい。12日のラピュタ阿佐ヶ谷をのぞきに来られたフランス人のアニメ研究家イラン氏もいち早くこの本を手にしておられた。そのマニアぶりにはまったく頭が下がる。
 韓国から帰ると当方にもお送りいただいた一冊が届いており、興味深く拝見した。前半のインタビューのところは、僕の受け答えがだんだん理路整然としなくなってゆく様が、客観的に見ると実に面白い。いや、それを面白がるのも不遜なことだ。氷川さんにはぜひもう一度取材の機会を作っていただき、もっといろんなことをお伝えしなければ、と思う。
 この本の見所はむしろ後半の解説記事である。インタビューそのものと同じページ数を費やして解説記事を書かれているのである。これを読むと氷川さんがこの作品の何処に感じるものをもたれたのかがひじょうによく伝わって来る。これほどの情熱を受け止める『アリーテ姫』であったのだとしたら、ほんとうにありがたいことだと思いつつ、繰り返し拝読する。

   『ロトさんの本 vol.7 新世紀のアニメを考える アリーテ姫』


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