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[眠るがごとき日々](2001年10月15日(月))
 相変わらず次回作とやらに頭を悩ませている。
 しかし、傍から見るとどう見えるのだろう。
 特に絵を描くわけでもない。自分のするべきことが定まらぬうちに下手に原稿にまとめようとしても、それは中途半端な形に自縄自縛してしまうだけだから、それも避ける。
 ひたすら考えるだけの日々。 
 仕事場の机の上で突っ伏しているか、椅子を二つ並べて寝転がっているかどちらかだし(そのために自分用に椅子を二つ確保してある)、ときには考えるための「触媒」である文庫本などのページを開いているし。おそらく仕事しているようにはまるで見えない。
 午後になって仕事場の中が騒がしくなってくると考えごとどころではなくなるから、いっそ井の頭公園にでも出掛けてしまう。ポケットには小さく切った一掴みの紙切れとちびた鉛筆を入れて。公園まで歩くうちにたいてい二つ三つは何かを思いつく。机についているより余程効率が良い。カップルでいっぱいの公園で空いているベンチを見つけ出すのももどかしく、その思い付きを紙切れに書き付ける。すると、早速今思いついたことをきちんとノートにまとめたくなって、そそくさと仕事場へ戻る。しばらく仕事場の机についていると、また何も思いつかなくなる。また公園に足を向けている……。
 人はこういうのを「徘徊」というのだろうか。


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