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[『モチモチの木』を作る](2001年11月27日(火))
 短編を作っていると前に書いたが、4℃特有のあの派手な短編映像ではない。小学校の国語の教科書に載っている『モチモチの木』を、教材用のビデオに作っている。
 今日はその音響関係の打合わせを行う。早瀬録音監督、西村効果音という『アリーテ姫』以来のチームである。今回も『AC04』で編み出した(?)全編止め絵、効果音重視という線で臨む。まず参考用にそのビデオを見る。『AC04』の音響はすべてナムコの社内スタッフで作ったので、西村君には始めて見てもらう。深夜の街で「黄色の13」と主人公の少年、少女が対決するシーンは特に効果音でもって「動き」をよく表現できていると思うので、そこを重点的に見てもらう。
 『モチモチの木』の原作は滝平二郎画伯の切り絵で編まれた絵本である。その絵に秘められた力を最後の一滴まで搾った画面に仕上げたい。実に迫力が込められているのである。だから、ほんとうはアニメーションで作ることが望まれたのだが、下手に動かすのは一切やめる。そして、音楽にも頼らず、効果音で背景世界を広げる。
 音響打合わせのあと、画面用素材の調製を行う。これも相変わらずの『アリーテ』と同じ方法、滝平画伯の絵にさりげなくライティングを施してゆく。

 帰宅するとパリのイランさんから電話がある。『モチモチ』の完成と同時にパリへ飛ばなければならない。『ホームズ』『アリーテ』の上映も、原画展やシンポジウムもあるのだが、むしろ大塚康生さんの御供の旅である。大塚さんの日程に合わせて片渕さんの航空券もすでに取ってありますから、と教えられる。


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