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[カラーチャート](2001年11月21日(水))
 笹川君が新しい仕事で色指定をしつつ苦労しているらしい。いきなりモニター上に投影された色でバランスをとりながら決めていこうとすると、回帰点を見いだせなくてすべてがアブノーマルな配色になってしまうのだという。
「片渕さんや林さんみたいに、セル絵の具の色番が全部頭に入ってるといいんですけどね」などと言われる。そういうことなら得意だ。「スタックのSB系」とか「YRmの感じ」とか「OではなくNRの方に」とか言えば林さんと話が通じた。お互い、目の前にあるものの色味をセル絵の具の色番で捉えようとし続けてきたのだから。あるとき、喫茶店の自動ドアのガラスの透明が太陽色彩の「0−30」としか見えなくなって困ったこともある。
 色の名前もなるべく覚えるようにしている。名前が分かるのは、もう自分の中で顔をもった色なのである。
 子どもの頃からカラーチャートに類するものが好きだった。最初は母親が編物で使う毛糸の見本帳だった。色んな色合いの毛糸を短く切ったものが、無数に並んでいるのである。父親の書棚の百科事典でも「色」「配色」のカラー図版はお気に入りのページだった。プラモデル用塗料のカタログなども集めた。今使っているパソコンにも、マンセルの色系を表示するソフトが入っている。


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