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[最終日](2001年12月23日(日))
  やはり早朝に目覚める。むしろ8時間ずれた日本時間の朝である。6時半まで待ってまたぞろ市内散策に出撃する。ウィークエンドなので朝まで飲んだ若者たちがそろそろ帰ろうかという時間。

 フォーラム事務局はやはり閉まっているので、どうしようかと思っていたら、愛奈さんがやって来たので、下の警備員(昨日ののっぽ)に頼み込んでもらって、映画館の出口から入れてもらう。ひとりでだと多分いつまでも入れなかった。
 11時になるとスタッフのみんなが集合。みんなの狙いはひとつで、サインをねだって大塚さんを取り囲む。大塚さんは「しょうがないなあ、でもこうなると思ってたんだよ」と、ひとりひとりに次元やルパンを描いてゆく。表で受付をやっているパリジェンヌたちも来て、サインを求める。
「僕はダイス船長にして下さい」と、イラン君。あなたまでがですか。
 ついでに僕にも何か描けというので、こちらは一つ覚えにアリーテばかりを描く。大塚さんにずっと通訳としてついて来た愛奈さんにだけはこっそり大塚さんの似顔も添え描きしてあげる。

 みんなでお昼御飯を食べに行く。一度食べてみたかったシーフードの盛り合わせを注文する。大塚さんも同じものを注文される。二人前の海産物が氷の山の上に山盛りになったのが出て来る。そのあまりの巨大感に「びっくりしているポーズのふたり」という写真を撮る。みんなで楽しく笑う。
 席上カワ=トポールさんからベルギーのフィルムフェスティバルの連絡先をもらう。パリで上映された『アリーテ姫』に注目してもらえたのだそうだ。カワ=トポールさんにはフランスの配給プロデューサーがふたりほど、やはり『アリーテ姫』に注目していたともうかがっている。「もっとも、その先どうなるかはわかりませんが」
 中世史の研究家であるカワ=トポールさん御自身で書かれたという中世の遺物についてのパンフレットをいただく。ほんとうだ、アリーテに出て来たのにそっくりな宝物。カワ=トポールさんは前に、中世を舞台にした映画を集めたフィルム祭をご覧になったそうなのだが、その中に突っ込んでも『アリーテ姫』はかなりいけている方だ、と言って下さる。個々の細かいものはともかく、全体の雰囲気が中世をドキュメンタリーでとらえたようだ、などと。まことに光栄な話で、恐縮する。
 

 もう、みんなともお別れ。空港へ向かう。イランさんと、それから通訳仲間のうちではすっかり大塚さんの養女になってしまった愛奈さんが空港まで見送りに着いて来てくれる。ヴァンソン君たちは今頃フォーラムで、今夜『アヴァロン』の上映がある川井さんの取材対応の仕事をしているはず。
 ラウンジでコーヒーを飲み、名残惜しく別れる。
 大塚さんとふたり、飛行機に乗る。


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