CoolNote
戻る
[第1日](2001年12月18日(火))
朝早く起きて成田へ向かう。根が子どもなので窓際の席が取りたい一心なのである。
空港は警備が厳しく、チェックインカウンターの入り口の荷物チェックですでに何百メートルかの長蛇の列が出来ている。飛行機に乗り遅れてしまったソウルの思い出が頭をよぎってしまう。早めに来てよかった。
ようやく自分の番が来る。
「窓際、まだ空いてますでしょうか?」
「お二階でもよろしければ」
二階? フランスで用意して下さった航空券はビジネスクラスだったのだ。今の今までエコノミーだと思っていた。ひとり恐縮する。
パリに降り立つと、イラン・アングエン氏が出迎えに来ている。イランさんは高畑勲監督の研究家であり、今回のプログラムディレクターのひとりでもある。『アリーテ姫』がフランスでかかるのも、僕などをフランスに呼んでもらえたのも、すべてこの人のおかげなのである。
同じ飛行機には、押井守作品などの音楽家である川井憲次さんも乗っておられたらしい。川井さんも今回の催しのゲストなのである。同じ車で市内のホテルに向かう。
「今回の催し」というのは、パリのフォーラム・デ・ジマージュ(イメージフォーラム)が開く「Nouvelles images du Japan」というかなり大規模な日本のアニメーションの上映週間である。夕食の席に大塚康生さんと今敏さんも出て来られる。川井さんと僕と、4人が今回招かれたゲストである。2年前の第1回(今回は2回目)には高畑さんが来られたそうだ。大塚さんは、ずいぶんたくさん作られた自作の解説をされるのと同時に、フランスのアニメーターを対象に作画のワークショップも受け持っておられる。すでに何回かの授業をされた由。
戻る
Cool Note -i v4.5 CoolandCool