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[ 『アリーテ姫』今昔物語(9)](2002年01月24日(木))
とりあえず『アリーテ姫』の製作予算が計上されない以上、別の仕事で働いて収入を確保するしかない。幸い2つの大きな会社から、僕個人へのお声がかりを得ていた。どちらを選ぶか、というより、ここは両方の仕事をいただいて両方ともにきちんとこなし切ることだ。
ということで今日は日本アニメ、明日はマッドハウスと繰り返す暮らしが始まる。この業界に入って以来、妙なまでに劇場用映画の企画に執着していたために、テレビシリーズをまとめた量としてこなす経験をしないままここまで来ていた。この時期30代の半ばに差し掛かっていたのだが、体力などあと何年もつかわからない。こういうことが出来るのも今のうちだという気分だった。事実として、働ける限り働いた。仮に自分のフィルモグラフィーのようなものを作るとしたら、大半がこの時期の仕事で埋まってしまうはずだろう。
そして、もうアカンという日が来た。
原付で走っていて、横道を来る乗用車のどてっ腹にぶつけてしまったのである。朦朧と疲れきっていてその車に気付かなかったのだ。
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