CoolNote
戻る

[カントク、先生になる](2002年04月15日(月))
 一年の半分ほどを週一で、ガラにもなく学校の先生などして過ごす。
 今日は新学期早々入学最初の授業というのに遅刻してしまった。
 しかし、居並ぶ生徒諸君の真摯な眼を見ていると、この若者たち全員が自分の望む職種で就職にありつけ、そこで使いものに育っていって欲しいものだと思う。現実は厳しいのだ。
「アニメーションの現場がデジタル化して撮出しの作業が軽くなり、演出助手の募集が減っているかも知れないから、演出家を志望する人は道を見つけるのがたいへんだと思う」などというと、早速進路についての相談を受けてしまった。自分がけっこうイレギュラーなやり方で業界に潜り込んでいるだけに、ついついイレギュラーな励まし方をしてしまう。
 教室で映画を見せて、教壇から偉そうに御託を並べて見たりするのが授業の主たる中身なのだが、「面白い映画でした、というだけの感想は駄目」といってみたら、
「先生の授業面白かったです」と来た。
 ほんとに優しい生徒たちなのである。


戻る
Cool Note -i v4.5 CoolandCool